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映画「裏切りのサーカス」感想レビュー

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映画「裏切りのサーカス」感想レビュー

みなさんこんにちは!

今日は映画「裏切りのサーカス」のレビューをしたいと思います。

この映画はジョン・ル・カレ原作の小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」というスパイ小説を映画化したものです。

原題と日本でのタイトルについて

原題の「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」というのはイギリスの童謡「マザーグース」から取ったものです。
これは、この作品の疑わしき登場人物にそれぞれ付けられた暗号名を意味してます。

そして、日本で公開された際のこの映画のタイトルが「裏切りのサーカス」。

映画のタイトルって何気に重要ですよね。

内容を知るとそのまんまのタイトルなのですが、第一印象では個人的にかっこいいと思いましたね。

動画配信サービスに並ぶ映画の作品の中でも、なんだか目を引く気になるタイトルでした。

さらに、この映画には先日観た「イミテーション・ゲーム」で主演したベネディクト・カンバーバッチが出ているので、余計観たくなったというのもあります。

イミテーション・ゲーム ~エニグマと天才数学者の秘密~感想レビュー
この映画は一言でおすすめしたい作品です。 戦争という歴史の背景の中で天才たちが、ドイツの攻撃を撃墜するために挑んだ超絶難解な暗号をどうやって解読するか。また実在した天才数学者の数奇な運命とは?主演のベネディクト・カンバーバッチの魅惑的な演技も注目です。

ちなみに夫からは、「タイトルダサい」という真逆の反応が返ってきました^^;

そんな反応をした夫はこの映画を観てないので、たぶんサーカス団か何かの話だと思ったんだろうと予想します^^;

「裏切りのサーカス」の登場人物

この映画を観る前に、先に登場人物を把握していた方が内容が入ってきやすいと思うので、ここで簡単に紹介したいと思います。

ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン
英国諜報部、通称「サーカス」の元幹部。リーダー“コントロール”の右腕

ビル・ヘイドン(コリン・ファース)
サーカスの幹部

リッキー・ター(トム・ハーディ)
サーカスの実行部隊(首狩り人)

ピーター・ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)
リッキー・ターの上司

ジム・プリトー(マーク・ストロング)
サーカスの実行部隊(首狩り人)

パーシー・アレリン(トビー・ジョーンズ)
サーカスの幹部で「ウィッチクラフト作戦」の主導者

トビー・エスタヘイス(デヴィッド・デンシック)
コントロールに拾われ現在はサーカスの幹部

ロイ・ブランド(キアラン・ハインズ)
サーカスの幹部

コントロール(ジョン・ハート)
サーカスの元リーダー

コニー・サックス(キャシー・バーク)
サーカスの元ソ連分析官

オリヴァー・レイコン(サイモン・マクバーニー)
外務次官、サーカスの監視役

メンデル(ロジャー・ロイド=パック)
ロンドン警視庁公安部の元警部

カーラ
ソ連の情報機関「モスクワセンター」(通称KGB)の謎多き人物

「裏切りのサーカス」の簡単なあらすじ(ネタバレ無し)

この映画は2011年に上映された、イギリス・フランス・ドイツ合作のサスペンス映画です。

時は東西冷戦下。
ソ連とイギリスの秘密情報部がそれぞれの情報を探りあう中、イギリスの秘密情報部である通称「サーカス」のメンバーの中に、ソ連側、通称「KGB」に情報を渡している二重スパイ(もぐら)がいるとの情報を、サーカスのリーダーであるコントロール(ジョン・ハート)が掴みます。

コントロールは情報を掴むため、実行部隊をハンガリーのブダペストへ送り込んだが失敗、その責任を取り自分の右腕のジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)とともに引退することに。

コントロール亡き後、スマイリーは別ルートからもぐらの存在を知ることになり、このもぐらを掴むため捜査することになるのだが・・・

「裏切りのサーカス」の見どころ

フィルム映画のように淡々と進むストーリー

この映画は全体的に、まるでフィルム映画のように静かに進んでいきます。

決してコジャレたり、気取ったり、派手なアクションで奇をてらったり、キャッチーさを狙ったりという、現代の映画にありがちな展開は一切ありません笑

ただただ背景やアングル、佇まい、全編にわたり物静かに映像が進んでいき、観終わった後にも余韻が残ります。

任務の裏にあるスパイ達の愛と孤独

この映画の登場人物一人一人がとにかく渋くてカッコイイ。

それぞれが疑惑を向けたり向けられたり、秘密を一人で抱えたり共有しあったりと危険な任務を遂行するのも、彼らの愛する存在があったからこそ出来たのかもしれない、。

 

錚々たる顔ぶれの俳優たち

主演は、名優ゲイリー・オールドマン。
さらに「英国王のスピーチ」のコリン・ファース、先述した「イミテーション・ゲーム」のベネディクト・カンバーバッチなど、錚々たる顔ぶれが揃いそれぞれいぶし銀の演技を見せてくれてます。

映画史に残るドラマチックなラストシーン(ネタバレ無し)

この映画のラストシーンは映画史に残るのでは!?と思うほどドラマチックです。

ラストで流れるジャズの名曲「La Mer(ラ・メール)」

そんなラストシーンに流れる曲は、フリオ・イグレシアスが歌う「La Mer(ラ・メール)」

彼ののびやかな歌声はまるで任務を終えたスパイ達へのご褒美のように感じます。
彼らを労い、慰め、傷ついた心に癒しを与えながらラストに向かって盛り上がりを見せてくれます。

この「ラ・メール」という曲、皆さんも一度くらいは耳にしたことあるかと思います。

この、シャルル・トレネが作詞作曲したこの曲は、ディズニー映画「ファインディング・ニモ」のエンディングテーマでもおなじみ、ジャズのスタンダードとして現在でも数々の作品に起用されています。

まさに作品の魅力を底上げしてくれる名曲です。

1回ではストーリーが理解しづらい

この映画ですが、うっかりしてると内容がわからないまま進んでしまって、何度も戻して観て、を繰り返したほど。
1回見ただけではすべて理解するのは難しい。

難しいけど世界観は好きで、それにハマった私は結局3回見てしまいました。
でも内容がわかるにつれて、どんどんこの映画が好きに。
なので、1回見てこの映画の世界観が好きだと感じた人は、また見たいと思うのではないでしょうか?
そして実際に何度も繰り返してみると より理解が深まり、こういう事だったのか!と見るたびに気づくことがあるので、リピートして観ることをお勧めします。

※調べてみたところ、作品が上映された頃、映画の宣伝で構成上2回観賞することが推奨されてたようです。

映画のストーリーが難しい理由

この映画が難しい理由をいくつか挙げてみたいと思います。

日本人には原作になじみがない

この「裏切りのサーカス」という映画、イギリスでは原作が有名なので もう内容や結末を知ってるって人が多いようです。

なので、映画があまり語られてなくても、大まかな内容がすでに頭にあるため理解しやすいらしいです。

一方日本人にはそれほど原作の知名度がなく、内容を知らない状態から観ている人が多いのと、東西冷戦下の背景に詳しくないと内容が掴みにくいというのもあるかと思います。

セリフが少なく感性に訴えかけるシーンが多い

通常ありがちなスパイ映画は、小粋なジョーク交えながら難関なミッションをこなし、危険なアクションに挑んで敵をやっつけ無事ミッション完了!という分かりやすい展開だったりします。

ですがこの映画は全編を通して派手なアクションが無く、セリフや行動から状況を読み取るのが難しいです。

それゆえ何か正体不明の不気味さが常に漂っており、謎に満ちていて目が離せません。

沈黙の空気が続く中何かを察したり、時に目で訴えたり、交差する目線から気付いたり、後ろ姿で状況や心情を表したりと、観る人の感性に訴えかけるようなシーンが随所にちりばめられています。
そこが映画の内容を分りづらくさせているのですが、逆にそれがこの作品の魅力であり、その渋い世界観にハマる人が続出するんだと思います。

劇中で過去と現在が行ったり来たり

物語が進む中で過去と現在が行ったり来たりするのですが、過去といっても幼少期なら判別しやすいんですが、1年前や最近の出来事で起こるため一見同じ人物でも、いま過去なのか現在なのかが非常にわかりにくいです。映像の切り替わりも分かりにくく、普通に次のシーンに行ったかと思いきや、過去の回想シーンだったりします。

しかもみんなおじ様たちばかりなので、見た目が変わらないので気づきにくい(^^;
見分け方としては、服装や身につけているものや季節感、あとはセリフのやり取りや建物などで滞在している国が分かるので、よく観察しながら観ることをお勧めします。

登場人物が多く顔と役柄が一致しない

この映画は登場人物が多いのもわかりづらい理由の一つです。
観てると「アレ? 彼は何の役だっけ?」ってなります💦

加えて私の場合、海外の俳優さんは名前こそ知ってても、顔はあいまいに覚えてたりするので、見慣れてない分みんな似たり寄ったりに見えてしまい、1回目観始めた時はぶっちゃけベネディクト・カンバーバッチ以外みんな同じように見えてました^^;(彼だけ分かりやすいw)
さすがに見直してるうちに、他の俳優さんたちも顔と名前一致しました(^-^;

原作者は元MI6諜報員

この映画の原作者であるジョン・ル・カレは元MI6の諜報員の経歴があるそうです。

ならばスパイ小説書くのはお手の物でしょうね。
そして、そんな経歴の持ち主だからこそよくあるド派手なアクション連発のストーリーでなく、リアルな人間模様と実際の厳しい世界が描けるんでしょうね。

 

「裏切りのサーカス」感想レビューまとめ

ここまでレビューしてきましたがまとめると、映画「裏切りのサーカス」は、東西冷戦時代を描いた渋い大人なスパイ映画です。

一回観ただけでは理解しづらいですが、随所に伏線があり2度3度観ることでより理解が深まります。

危険な任務を遂行する中、彼らスパイ達の愛と孤独にも注目です。

ラストまで観た時、彼らの生きざまに強く心が揺さぶられます。

またラストで流れるジャズの名曲「ラ メール」が、エンディングを見事に盛り上げて締めくくっています。

最初から最後まで“カッコ良さ”が詰まった寡黙なスパイ達の世界を、ぜひこの映画で堪能して欲しいなと思います(^-^)

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