お正月の餅で窒息事故を防ぐために知っておきたいこと
みなさんこんにちは!
お正月のお雑煮や焼き餅はとても美味しいですが、特に高齢者が喉に餅を詰まらせてしまう事故が毎年発生しています。窒息すると、わずか4分で脳にダメージが始まるため、迅速な対応が命を救う鍵となります。この記事では、餅による窒息事故を防ぐための予防策や、万が一詰まらせたときの応急処置について詳しく解説します。
餅が喉に詰まる理由と高齢者が注意すべきポイント
餅は、噛んでも粘りが強く、口の中でバラバラになりにくい特性があります。そのため、飲み込む際に喉にくっつきやすく、特に以下のような方は注意が必要です:
- 噛む力や飲み込む力が低下している高齢者
- 唾液の分泌が少なく口が乾燥している方
- 認知機能が低下しており、適切な食べ方ができない方
なお、本人が咳をしている場合は、気道が完全に塞がっていない証拠です。この場合、無理に背中を叩くのではなく、咳が続けられるよう見守りながら様子を観察してください。咳が止まり、呼吸ができない状態に陥った際に応急処置を行います。
餅による窒息を防ぐための具体的な予防策
まずは餅を安全に食べるための工夫をご紹介します:
- 餅を小さく切る:一口サイズに切って、飲み込みやすくする。
- よく噛む:餅を唾液で柔らかくしてから飲み込む。
- 温かい状態で提供:冷えた餅は硬くなり、喉に詰まりやすいので注意。
- 水分と一緒に食べる:スープやお茶などを併せて摂ることで、喉を滑らかに保つ。
万が一餅が喉に詰まった場合の応急処置
窒息事故が発生した場合、以下の手順で適切に対処しましょう:
意識がある場合
- 背部叩打法:重力を利用した方法です。患者の頭を下げ、肩甲骨の間を手の付け根で5回力強く叩きます。ただし、咳をしている場合は息ができているため、背中を叩くのは避けてください。
- ハイムリッヒ法:後ろから抱きかかえ、拳をみぞおちに当てて斜め上に力強く圧迫します。子どもや高齢者の場合は体格や体力に応じた力加減を意識します。
意識がない場合
- 心肺蘇生(CPR):胸骨を1分間に100~120回のペースで強く早く押します。
- 救急車を呼ぶ:すぐに119番通報を行い、救助を依頼します。
※無理に口に手を入れて詰まりを取ろうとすると、餅がさらに奥に押し込まれる危険があるため避けてください。
応急処置中に注意すべきポイント
- 応急処置中も意識や呼吸の変化を常に確認する。
- 詰まったものが取れた場合でも、念のため医師による診察を受ける。
日頃からできる予防のための習慣
普段から次のような習慣を心がけることで、嚥下機能を維持し、窒息事故を予防できます:
- 舌のトレーニング:舌を左右に動かす、上顎に押し付けるなどの簡単な運動。
- 歌や会話:日常的に声を出し、舌や喉の筋力を鍛える。
- 口腔ケア:唾液分泌を促進するために、歯磨きやうがいを丁寧に行う。
まとめ
お正月を楽しく安全に過ごすために、餅による窒息事故の予防策や応急処置をぜひ覚えておきましょう。また、特に高齢者と一緒に食事をする際には見守りが重要です。もしもの時のために、家族で応急処置を共有し、安心してお正月を迎えられる環境を整えてください。
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