子どもが言う「面倒くさい」に親はどう対応したらいいか?
こんにちは!
突然ですが、子育てって本当に難しいですよね。
先日、子どもが使う「面倒くさい」について書いてある記事を見かけました。
そこに書かれていた事はというと、親が普段からこの言葉を使っているために、子供が便利な言葉でもあるゆえに、この「面倒くさい」という言葉を安易に使うのだ、というものでした。
これに対して、様々な意見があがり、例えば
- 大人がだめで、社会もダメだから、子どもも、きちんと説明できないダメな子に育ってしまうのだ
- 先回りして口出しするから、答えを自分で考えることができなくなっているため「面倒くさい」の一言で片づけてしまうのだ
- 昔よりも親が社会進出し、子どもとコミュニケーションが取れていないから、親も聞く姿勢を持てば「面倒くさい」など使わず子供も話してくれるのではないか
などなど。
子育てで多くの親が直面するであろうこの問題。
皆さんはこの、子どもが口にする「面倒くさい」についてどのように思いますか?
なかなか正解が出ない、親への永遠の課題とも言える難しい問題だと思います。
私自身も一人の親として、実際にわが子の「面倒くさい」を何度も耳にしています。
なのでこの課題を見過ごすわけにはいかないと思ってます。
私は、親や周りの大人が使うから、子どもも「面倒くさい」と言ってしまう、という考えは、ちょっと違うのでないかと思っています。
確かに、子どもの前で連発して言うのは良くないです。
また、何度も聞いていて、自然にその言葉を子どもも使ってしまう事もあるので、全く子どもに影響しないか、と言われれば、多少は影響あるかもしれません。
ですが、大人が面倒くさいという言葉を言うから、で片づける問題でもない気がします。
私も、恥ずかしながら日常で面倒くさい、と言ってしまうことはあり、出来た「親」「大人」でないことは反省してます。
そのことも踏まえ、子どもがどのような理由で「面倒くさい」という言葉を発するのか、また、親がどう接すれば、面倒くさいという言葉で終わらせず、やる気を引きだす事が出来るか、ここまでを合わせて考えていきたいと思います。
そもそも、面倒くさいという言葉は悪い言葉なのか?
何気なく発するこの「面倒くさい」という言葉、そもそも本当に‟悪い言葉”なのでしょうか。
まず、「面倒くさい」という言葉は、大人でも普段から結構口にする言葉だと思います。
私もさきほど言ったように、おそらく結構使ってます(;^_^A
自分が面倒くさいと思うときを考えてみると、例えば、
- 手間のかかる難しいことをするとき
- 慣れない手続きをするとき
- 人との関わりに対して思うとき
- 何か責任を任せられたとき
- 体の調子が悪い時
- 単に元々その作業が好きではない時
などなど、どんな頭のイイ人でも、偉い人でも、面倒くさいと思う瞬間というのは日常に転がっています。
そして、大人も安易にこの言葉を使うことも多いと思います。
でも、大人の場合、その言葉を発しても、誰かに怒られたり注意されたりということは、あまりありません。
上司と部下が、馴れ合いの関係であれば、仕上げなければならない仕事に対して、部下が口を滑らせてつい「面倒くさい」と言ったことを、冗談交じりに上司が咎める、という場面はあるかもしれません。
ですが、そういう場合を除いて、大人はけっこう自由に使っています。
また、大人は、ここでは言うべき言葉ではないな、と直感的に感じ取り、大概口に出すときというのは一人でいるときとか、共感してくれる同僚などと一緒にいるときに発したりします。
決して、注意してくるであろう人の前では、反応が怖くて言おうとは思わないでしょう。
子どもが言う「面倒くさい」は、言った相手に心を許している証
そう考えると、子どもは大人の前で「面倒くさい」というのは、その言った相手に対して心を許していると言えます。
親の前で言ったのであれば、親に心を許している、ということです。
ただその「面倒くさい」の理由を伝えるには長い話になり、一からの説明するのは難しい。
そうなると、説明する面倒くささと、実際に面倒くさい事を総じて、一言で「面倒くさい」で片づけるのが一石二鳥であり、便利で端的に本音を伝えている、ということになるのではないでしょうか。
面倒くさいという本音を伝えているため、むやみに怒ったり注意するのは良くない
子どもの「面倒くさい」という背景にはいろんな理由があり、それで発してしまう「面倒くさい」という言葉。
まずはその気持ちを親は受け止める必要があるのではないかと思います。
先に話したように、同僚に愚痴を言い、分かってくれた時の気持ち思い出せば、理解できるのではないかと思います。
なので間違ってもそこで、「面倒くさいなんて言って逃げるな!」などと親が、頭ごなしに言ってしまうのは、良くありません。
せっかく子どもの本音に触れたのに、突き放してしまうことになり、もう会話をしてくれなくなる可能性が大です。
そして、「何が面倒くさいのか」というのを、共感してあげる姿勢をもって、子どもの考えをゆっくり聞き取ってあげることが必要です。
それに対して子どもの反応も様々で、すぐに答えるのにためらったり、答えようとしないという場合もあります。
その理由として
- 言葉がうまくまとまっていない
- うまく説明できない
- 理由はあるけど伝えること自体が煩わしくて、まさしく面倒くさい
- ただ聞かれたくないから適当に返事をしただけ
などといった理由が考えられます。
理由が4.はともかく、子どもが黙っていた場合も、すぐ答えを求めようと急かしては、開きかけた心を閉ざしてしまう可能性があります。
「黙ってたら分からないでしょ!」と言いたくなる気持ちも、同じ親として分かりますが(笑)、いったんその言葉を喉の奥に押し込んで飲み込みましょう。
親が必要な「根気」と「待つ姿勢」
親は時に、「子どもがその気になるまで待つ」という根気が必要です。
意外と時間が経ってから、「なんかさ~、今度~があるんだよね、だから面倒くさくてさ。」とか、「やらなきゃいけない課題があってさー」とか、自ら切り出してくることもあります。
それが、数時間後や、2~3日後、あるいは1か月後になるかもしれませんが、ふと、本音をぽつりぽつりと言ってくることがあります。
それまで、あまり追求しない姿勢で、待つ姿勢を保っていましょう。
子どもは、分かってくれる相手だと分かれば、そのうち話しかけてきます。
大人でもそうですよね。
例えば、共感してくれる友達に愚痴を聞いてもらったり、占い師に悩みを聞いてもらった時など。
占い師の方というのは、話を真剣に受け止めアドバイスもしてくれて、幸せになれるための道筋まで示してくれたりします。
そうすると、ありがたい気持ちになり、また聞いてもらいたいと、何度もその占い師のところに通ってしまう、という人もいます。
このように、大人も子供も、自分のことを分かってもらいたいという気持ちは同じです。
なぜなら、人は基本的に共感してもらいたい生き物だからです。
なので、親が「共感するよ」という姿勢でいれば、子どもの方から何か悩みがあれば、共感してもらいたくて話し出します。
親が分かろうとしない言葉で、子どもの「面倒くさい」という言葉を論破することのないよう(笑)、聞く姿勢、待つ姿勢を持つ覚悟を、親はしていくよう心がけることが大切だと思います。
親が子どもが発した言葉で注意していい事とは?
いくら共感が必要、待つ姿勢が必要だとしても、どんな時でも注意しないで、ただ共感し、何も言わないというのは、また違います。
例えば、
- 子どもが人の悪口を面白おかしく言った
- 明らかに死という言葉を軽々しく使っていた
- あまりにも乱暴な言葉遣い
など、その場で注意しなければいけないこともあります。
頭ごなしに子どもに対して言わない方がいい言葉
もう一つ、気をつけたいのが、子どもに伝えるとき、命令口調になりがちになるのが親です。
子どもが小さいころは、親というのは赤ちゃんになら、赤ちゃん言葉でやさしく接し、幼児になれば「~しましょうね~」とやさしく語っていたかと思います。
それが、わが子が成長するにつれ、また言うこと聞かなくなるにつれて、親の語尾は強くなっていきがちです。
例えば、「勉強しなさい」「片づけなさい」「宿題やりなさい」「説明しなさい」「手伝いなさい」
などと言った、「~しなさい」と言った命令口調。
人は命令されると動きたくなくなるものです。
そして、親は子どもを躾として育てている立場なので、ついこのような命令口調になってしまいます。
でもこの言い方ばかり言っていると、子どものやる気を削いだり、親に共感を求めるということをあきらめ、威嚇されている気分になり親と距離を取ってしまう可能性があります。
なので、「~しなさい」という命令口調の言い方でなく、してほしいことがあれば、別の言い方に置き換えて言うことで、子どもも受け入れやすくなります。
これは「提案型」の言い方で、
「さ、~やってみたら?」とか、
「~やったらいいと思うよ」
と言った言い方です。
勘違いしないでほしいのは、この「提案型」で言えば、子どもが率先してやる気を出す、というような、「魔法の言い方」ではありません。
ですが、親と子の信頼関係が崩れる心配は、命令的な言い方に比べ少なくなります。
子どもへの接し方まとめ
子どもが「面倒くさい」と言った時や、子どもが親を避けている場合の対応として親が出来ること。
それは
- 面倒くさいと言ったことに対して否定しない。その流れで「面倒くさいのね。何が面倒くさいの?」と言った感じで聞いてあげる
- その問いに子供がすぐ答えなくても、子どもが自分から何か伝えてくるまで待つ姿勢を親は持つ。
- 伝えてきたら、その気持ちを共感してあげることが大切
- 「~しなさい」という命令形の言い方ばかりで接していると、子どもは親と距離を取る
- 「~したら?」「~するといいと思うよ」という、提案型の言い方で接する。
- 「提案型」で接したからと言って、子どもがやる気を出すとは限らないが、親と距離を取る可能性は減る
- 全てにおいて、ただ共感をしてばかりではいけない。してはいけないこと、誤った考えを言っていたら、しっかり注意する。
親も完ぺきな人間ではない、なので時には手を抜いてもいい
子育ては正解がないですよね。
ですが、少なくとも、人として認められたい、自分の気持ちを分かってほしいという欲求を満たされることで愛情を感じ、信頼関係も生まれてきます。
そこから、やる気も芽生えてくると思います。
そして時には厳しさも必要です。
待つ姿勢、見守る姿勢、一つのやり方だけでなく、状況に合わせ、子どもをよく見て適切な接し方を、親は考える必要があります。
試行錯誤しながら、仕事も家事もこなしながら、子どものことを常に思っているのも大変だというのはよくわかります。
体も常に調子がいいとは限りませんし、コロナで生活にいろんな制限があったり、考える余裕がない時もあるかと思います。
なので、365日子育てについて悩む、というのは大変ですし、それは必要はありません。
大人だって感情がありますから、完璧に接することなどできません。
私も、実際育てていて、言葉でわかっていても思うようにいかず、感情が先走りすることもあります。
ただ、こういう気持ちを常に持って、子どもに接していかなくてはいけない、という気持ちは持っていようと思っています。
そして、時には気楽に考えることも必要だと思います。
先ほど言った、親も感情のある人間なので、我慢ばかりしていたら精神的に良くないです。
なので、好きなことに時間を使ってストレスをためすぎず、自分にある程度余裕を持った上で、子どもに接し、愛情を注いだ子育てをしていきましょう。
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