職場で溶連菌が流行
最近、私の職場で溶連菌感染症が流行しています。最初は「子どもがかかる病気」という認識だったのですが、大人も感染する可能性があると知り、詳しく調べてみることにしました。
その中で「STSS(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)」という病気にたどり着きました。STSSは、通常の溶連菌感染症とは異なり、命に関わる可能性がある重篤な感染症です。この病気について調べた内容を共有し、皆さんの健康管理に役立てていただければと思います。
大人も注意!溶連菌感染症の症状と予防法
溶連菌感染症の症状や咳との関係、大人への影響、感染予防法を主婦目線で解説します。流行の背景や感染リスクを減らすポイントも詳しく紹介。
STSS(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)とは?
STSS(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)は、溶連菌(A群溶血性レンサ球菌)が原因で発症する、極めて重篤な感染症です。2024年には国立感染症研究所の報告で656例が確認され、過去6年間で最多となっています。
STSS(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)の原因
STSSは、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)が血液や深部組織に侵入することで発症します。通常の喉や皮膚の感染から重篤化するケースがあり、以下のような状況が主な原因とされています:
- 喉の感染:咽頭炎や扁桃炎の炎症部位から菌が血流に侵入。
- 皮膚の傷口:小さな切り傷や外傷から菌が侵入し、炎症を引き起こす。
- 手術や分娩後:体が弱っている状況で菌が侵入しやすくなる。
さらに、溶連菌が産生する毒素が体内で炎症を引き起こし、免疫系の暴走によってショック症状や多臓器不全に至ります。
主な症状
STSSの症状は急速に進行し、以下が主な特徴です:
- 高熱(38度以上)
- 全身の激しい痛み(特に筋肉や関節)
- 血圧の低下(ショック症状)
- 皮膚や軟部組織の壊死(壊死性筋膜炎)
- 多臓器不全(腎臓や肝臓の機能障害)
発症リスク
以下のような状況ではSTSSの発症リスクが高まります:
- 喉の感染(咽頭炎や扁桃炎)
- 皮膚の傷口や外傷(とびひ、切り傷など)
- 免疫力の低下(糖尿病、がん治療中など)
- 手術後や分娩後
通常の溶連菌感染症との違い
通常の溶連菌感染症は喉の痛みや発熱が主な症状であり、適切な抗生物質治療で完治します。一方、STSSは細菌が血流や深部組織に侵入し、全身で急速に炎症を引き起こす点が大きな違いです。
治療法
- 抗生物質:ペニシリン系やクリンダマイシンが使用されます。
- 集中治療:ショックや臓器不全を管理するためにICUで治療を行います。
- 外科的処置:壊死性筋膜炎の場合、感染部位を切除する必要があります。
予防策
- 手洗いを徹底する(石けんで20秒以上)
- 傷口を清潔に保ち、消毒を怠らない
- 環境を清潔に保つ(アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで消毒)
- 免疫力を維持する(十分な睡眠と栄養摂取)
- 異変を感じたら早めに医療機関を受診する
まとめ
STSSは稀な病気ですが、命に関わる重篤な感染症です。特に溶連菌感染症が流行している環境では、正しい予防策を実践することが重要です。自分や家族の健康を守るためにも、日頃の感染対策を徹底しましょう。
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